2018/02/20

バスタブのない日本生活




かつてお湯に浸かる習慣がないインドに住んでいた私は、5分後にはお湯から水に変わるシャワー生活に耐えられず、ある日バスタブを購入する旅に出かけ、ついにバスタブのある優雅な堕落生活を送っていました。(←大げさな。)



それなのに、次に引っ越したシンガポールでは、バスタブのないストレス生活を送る羽目になったのです。しかも、シンガポールでも、シャワーのお湯はすぐに水に変わる状況。ポカポカお風呂とは無縁。優雅な堕落生活なんて、ありえません。


だから日本に帰ってきて、東京で一人暮らしをするにあたって、浴室にはこだわりたかったんです。猫足のバスタブとか、 ガラス張りのお風呂場があるお部屋を探したかったんです。


ガラス張りのお風呂場って、と笑っちゃうでしょ。でも、どうせ誰も家に招かないんだから、徹底的に、非効率的で非生産的な空間が欲しかったんです。


こういう猫足バスタブね


残念ながらタイミングが悪く、素敵な浴室のあるお部屋には出会えず。


その代わりに今住んでいるのが、バスタブのない、シャワーとトイレが一緒の空間になっている、地上1階のスタジオルーム。でも、部屋の作りに無駄がないので、意外と気に入ってます。


きっと私は、バスタブの中で過ごす時間よりも、無駄を省いた効率を選んだのでしょう。どうやら私は、東京のあくせくした環境に影響されたようです。


15平米もないお部屋なので、ベッドからキッチンまでの距離は1.5mで、ベッドからバスルームまでの距離は50cmほど。


家具は、まさかの鏡とベッドしか置いてなくて、テーブルも、ワードローブもありません。無駄に置くと、部屋が本当に狭くなるのです。だから、服は突っ張り棒を使った、完全な見せる収納だし、そもそも、服とか物とかもそんなにありません。靴は3足しかないし。


部屋のオブジェといえば、ベッド側の壁に掛けられた、シンガポールのラッフルズ・ホテルで販売されていた可愛いポストカード4枚(その内の1枚は、お友達から頂いたもの)と、ギリシャで買った手刺繍のクッション2枚、窓際に置かれた、愛読書のアントニオ・タブッキ著『インド夜想曲』
クシュワント・シン著『首都デリー』くらい。




テーブルがないので、誰も見ていないこと良いことに、食事はベッドの上で。エアコンの効きが悪くて、冬は部屋が寒いから、ベッドの外には出たくないしね。これだけは、かなり堕落している感じで、好き。


こんなイメージ(あくまでも理想)


肝心のお風呂は、どう長く入っても、15分が限界。マツコ・デラックスが、シャワーを1時間くらい浴びてるって、ある番組で言ってたけど、どうすればそんなことできるのかしら。それにしても、ずっとシャワーからお湯が出続ける日本って、素晴らしすぎるわ。


実は日本に帰ってきて、困っていることがあるんです。東京の空気の匂いに慣れないんです。特に、家の近くにある図書館の中とか、満員電車の中でのにおい。だから家に帰ったらすぐにシャワーを浴びるのですが、どうしても恋しいものがあるのです。


それは、インドのコスメブランド、Forest Essentialsのハニー&バニラの香りがするシャンプーとコンディショナー。日本では見つからない、香りが強いプロダクトで、定期的に使用すると、ずっと自分の髪から甘い香りがするので、香水のように愛用できるのです。


https://www.forestessentialsindia.com/


Forest Essentialsの商品は日本からでも個人購入できるので、買おうと思ったのですが、まさかそのハニー&バニラの香りのシャンプーが廃盤になったのか、1年ほど前から、ハニー&ムレティに変わったんです。


ムレティって何なのよ?バニラはどこへ消えてしまったの?


そんなわけで、もちろん私のシャワー室にはForest Essentialsは不在で、代わりにインドネシアで購入したハニーの香りのボディーソープさんがいるのですが、なかなか本領発揮してくれないのです。とにかく、私はハニー&バニラ・ロスなのです。


不幸中の幸いなのか、Forest Esssentialsのボディーソープでは、まだハニー&バニラの香りも販売されているので、ボディーソープだけでも輸入しようか真剣に検討中。


さて、髪を洗っても何の香りもしない寝ぼけた頭のまま、平日の朝、わざと遅めに家を出れば、ドアを開けた目の前に公園があって、そこでよくお年寄りの方を見かけます。


例えば平日の朝9時に、子供が遊ぶ公園で、白髪の長髪を一つに束ねた60は過ぎているであろう女性がベンチに座って、遠い目でタバコを吸っているんですよ。私はこういうシュールな光景を日本で見る機会が今までなかったので、急ぎ足で駅に向かいながらも、ついつい好奇心でそういう人たちをチラ見してしまいます。


公園が本来の機能を果たしているとわかるのは週末の特に夕方で、ここ最近は、どこかの小僧か小娘が吹く下手くそなトランペットの音を毎週聞かされています。(これが実は大人が吹いていたら、ちょっと笑えます。)上手に演奏ができるようになったら、誰がトランペットを吹いているのか、家のドアを開けて、公園を確認しようと思います。






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