2015/06/28

インドでは列車に乗るのもひと騒ぎ



onlypicsfine.comより

失恋したら旅に出たくなる私は、とある年のとある日に、"ブルーシティー"として知られるジョードプルに一人で観光に行くことにした。

時 間とお金を有効活用したいので、ジョードプルへデリーから飛行機では行かず、夜行列車で行くことに。夕方6時半頃にグルガオン(デリーの近く)駅から出発 し、11時間ほどかけてジョードプルに朝5時頃に着く予定。しかもこれが安い。私がいつも選ぶ2等(AC)席だと片道1300ルピー程度、約2600円。

2 等(AC)席とは、エアコン付きの2段ベッドがある+通路がカーテンで仕切られている車両だ。ちなみになぜ1等車両を選ばなかったのかというと、1等 (AC)車両になると、個室になるのだが、結局その個室を数人で シェアする形なので、一人で列車に乗ると気まずいのだ。そして、ちょっと見た感じだと、個室のドアが鉄格子のような感じで何とも刑務所らしいのだ。しか も、値段も高い。同じ区間で1等席を選ぶと、2000ルピー程度、約4000円となる。なので私はいつも列車に乗る時は2等車両と決めている。

イ ンドの鉄道駅は非常に不衛生だ。おしっこの匂いで包まれている。数年ぶりに夜行列車に乗るのだが、まあ、私もよくこんなところに一人でいて、これから列車 に乗れるものだと、自分で自分に呆れ、少し惨めな気分になってくる。数年前は学生だったからこんなちょっとリスキーな場所にいても若気の至りとして許され たかもしれないが、もう社会人なんだから何で好き好んでこんなところにいるのかと。

それはいいとして、ところで、インドの鉄道の乗り方は非常に難しい。

購入したチケットには何番の何等席の車両の何番シートなのかが記入されているのだが、車両には何番だと書かれていないのだ。正確に言うと、何か数字は書かれているのだが、全く席のランクと一致していないのだ。

周りの人たちに聞いても、この等の車両なら、前側だろう、後側だろうと、意見がバラバラで、よく分かっていない様子。議論好きで目新しい物好きのインド人たちは、外国人の私の周りでワーワーと意見を言い合っているのだが、全く役に立たないのである。

と りあえず比較的お金持ってそうな見た目で、自分と同じように値段が高い席のチケットを購入した人たちの近くで列車を待ったのだが、いざ列車が来た時には、 やっぱり自分の席がある車両はこれではないのではないかと、あたふたと急いで前に後ろにウロウロするのである。通常列車は駅に到着したら5分くらい停まる らしいのだが、その時は違った。

たった1分程度で列車が動きだし、まだ自分の車両が見つからない私は、とりあえず急いで動き出した列車の一番近くのドアから乗り込むのである。

おっとっと。

相当違う車両に乗ってしまった。

中は人でギューギュー。私の後からも誰かが乗ってきて押してくる。

これは、インドの列車と言えば多くの人が想像する、もしくは、バックパッカー外国人が好んで乗り武勇伝を作ろうとする、あのエアコン無しのスリーパークラスの車両に違いない。

車両と車両間を移動できるドアらしきものがあったため、開けて移動しようと思っても、開かない。何のためのドアなの?!

このまま乗車率何百パーセントの混雑した場所で11時間も乗り続けるつもりはもちろんない。私は車両の中に押し込まれないように、誰かに助けてもらうように、なりふり構わず、列車のチケットを握りしめた拳を振り上げ、

「私の2等席車両はどこーーーーーー!?!?」

と騒ぎ立てる。

私はちょうどその時インド人男たちに囲まれていたのだが、この男たちが良い人たちだった。2等席車両の場所についてあれこれ相談してくれている(のだと思う)。彼らがヒンディー語で相談している間にも、私はお行儀悪く、「私の車両どこ?ど こ?」とあたふたしている。そのうち一人の英語を話せるインド人男性が、ドアのない列車の乗車口の外へ手を出し、前を示して、「あっちにあるよ。15分で次の駅に 着くから、その時に移動するといい。そこにいる人が車両を案内してくれるよ」と言ってくれ、私は後ろを振り向くと、また違うインド人男性が「へいへい」と頷く。

次の駅に到着し、インド人と私は今いる車両から降り、私はインド人について行く。「列車がすぐに出発するから、走れー」と走っていき、私も走る。

(こやつを信じていいのか?)と疑問に感じながらも、走る。

数車両分走った後、インド人は「ここだよ!」とその車両を指す。私はありがとうと言い、乗り込むのである。

乗り込んだ車両は・・・ビンゴ。

さっきみたいにギューギューではなく、数少ない乗客たちが十分なスペースがある場所でくつろいでいる。私はどうやら、自分の車両に辿り着いたようだ。

ふぅ。

実は私は知っているのだ。
ギャーギャー騒いで困ったアピールをすれば、必ず誰かが助けてくれると。

だって、ここはインドだから。インド人はお節介焼きで、実は優しいから。

"求めよ、さらば与えられん。"

それが通用する国と人たち。"阿吽の呼吸"が通用しない国と人たち。

そっちのほうに心地よさを感じてきているのは、事実である。

・・・・・でも。

もう列車には乗りたくないかな。だって、車両の中でも、2等席クラスでも、おしっこの匂いがするんだもの!!!

【おまけ】
 インド映画の中の列車のシーンで有名なのがこちら。



1998年公開の"Dil Se Re"という映画のミュージックシーン"Chaiyya Chaiyya"。勢い良く走っている列車の上で俳優さん&エキストラたちが踊っているのは、CGではなく、実写だとのこと。すごい!!



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