2016/05/15

バスタブのある海外生活




ブリジット・バルドー (写真:pinterestより)

日本に住んでいた頃は、2日に1回は必ずお風呂の湯に浸かり、しかも、風呂に入ったら最低1時間半はバスタブの中で過ごしていた。


何をするかといえば、歌ったり、本を読んだり、ipadで映画を観たり、考え事したり。


だから、海外にいる時は、結構きつい。


インドだけに拘らず、基本日本以外の国では、湯船に浸かるという習慣がないからか、バスタブが設置されているホテルや家が少ない。


それはインドで暮らす前から知っていたので、日本からの荷物を宅急便で送る際に、子供用のビニールプールを追加しようか、非常に迷った。


が結局、ビニールプールをインドに持ってくることは諦め、シャワーのみの生活が続いた。


インドの夏の時期であれば、まだシャワーのみで我慢できる。


でも、インドの冬(そう、デリー付近では、寒い冬が来るのです。)には、どうしても耐えられない。


幸いなことに、私のオフィスのすぐ近くには、日本人向けホテルがあり、その中に、大浴場があった。冬の間は、ホテルの大浴場に最低週1で通っていた。 料金は1回につき500ルピー、約1000円。大きな出費にはなるが、せっせと通っていた。


そんなバスタブ無しのインドでの生活も長くなってきたところ、インドで知り合った日本人の友人のマンションに遊びに行った際に、バスタブを発見。


日本でもお馴染みの、白くて長方形型のバスタブ。


すぐに友人にバスタブのことを聞いてみると、もともと付いていたのだという。


彼女が住んでいる部屋は、一人暮らしにはちょうどいい1LDK。マンション自体も新しく出来たばかりで綺麗だったため、すぐさま同じマンションに引っ越し、バスタブを手に入れる計画を始めた。


不動産を使って、物件を見て回るものの、同じマンションなのに、どの空き部屋を見ても、バスタブが付いている部屋はなかった。

不動産に、「同じマンションに住んでいる友人の部屋にはバスタブがあった」と指摘すると、それはオーナーが勝手につけたもので、普通はやはりバスタブは部屋に備わっていないという。


今回の引っ越しでは、バスタブを手に入れることが、私の中ではハイライトになっていたので、ここは譲れない。だから・・・バスタブをつけてくれるように、大家さんと交渉せねばならない。


予想していたように、この交渉は難しいものとなった。


まず、インド人大家に、なぜバスタブが必要なのかを理解してもらうのが困難だ。普通のインド人であれば、家で、風呂に浸かるという習慣がないのだから。


バスタブに理解を示してくれない大家さんは、こちらも無視。そこの部屋はもちろん借りない。

「バスタブを付けてもいいよ」と言ってくれる大家さんを見つけたかと思えば、「付ける代わりに、家賃は割高だよ」と言ってくる始末。不動産屋によれば、バスタブはそんなに高いものではないらしいとのことなので、バスタブで家賃を上げるような大家の部屋は却下。


ようやく、バスタブも付けてくれる、かつ、家賃もあげない素晴らしい大家さんに出会えた。最初は、「バスタブは付けてあげるけど、費用はあなた持ちね」なんて、とんでもないことを言ってきたのだが、ここは、いつも通りに交渉でなんとかする。


バスタブの費用は、3分の1が私持ち。3分の2が大家さん持ち。決まり。Done。


「君の好みのバスタブにしたほうがいいから、バスタブ見つけたら教えてくれ」と大家さん。大家さんに、バスタブがどの辺りで売っているのかを教えてもらい、バスタブの物色に向かう。


店員には、必要なバスタブの大きさと、「とにかくシンプルで、一番安いものを!」と伝える。サイズ的にオーダーメイドにならざるおえないらしいが、大家さんにも店に来てもらい、いくらになるのか交渉してもらう。


最終的に決まった、アクリル製の白くて長方形型のバスタブの値段は、送料込みの18,000ルピー、約3万6000円。自己負担分は3分の1の1万2000円。うん、悪くない。


備え付け等は大家さんに任せたので楽だったが、バスタブを手に入れる道のりは、正直、長かった。ただ、その分、新居に引っ越した時に、バスルームにバスタブが設置されているのを見たときの喜びは大きい。


バスタブが設置されたからと言って、 簡単に熱いお湯に浸かれるというわけではない。


インドでは、勝手にお湯が出てくることはなく、水をギザと呼ばれる湯沸かし器で温めないとお湯が出ない。しかも、湯沸かし器で温まった分のお湯を使い切ったら、再び沸かさないと、水しか出てこない。もちろん、水を温めるには時間がかかる。


バスタブに湯をためるには、1回湯沸かし器で水を温めただけでは足りず、夏の場合は2回、冬の間は3回以上、沸かす必要がある、ということを学んだ。


冬だと寒くてギザが温まるのにも時間がかかるので、湯を入れていると同時に、自分はキッチンで、鍋とフライパンに水を入れてガスコンロでお湯を沸かし、沸騰したらバスタブにコンロで沸かしたお湯を移し替えるという、涙ぐましくて滑稽な作業を数回繰り返している。


今は夏なので1回お湯を入れて、少し経ってから再度お湯を入れる、というだけで済むので簡単だ。

 
インドでの知り合いたちからは、「そこまでして風呂に浸かりたいのか?」と聞かれる。


うん。そこまでしてお風呂に浸かりたいの。


実際に、バスタブが家にあることで、私の海外生活における快適さと優雅さは格段に上がったと思う。


そう。優雅さ。これ、大事♡


日曜日の朝10時に遅く目覚めて、ちょっとボーっとし、10時半にようやくベッドの外に出る。バスタブにお湯を入れ始めてから、日本から持ってきたアサイーピューレを使ってアサイースムージーを作り、かつ、モッツアレラチーズの塊をスライスし、何切れかかじる。


お湯が充分に張るのは11時頃。スムージーを入れたマグカップとパソコンを持ってバスタブに向かう。


マグカップを風呂の端に置き、パソコンをバスタブの直ぐそばに位置するトイレのふたの上に置く。(トイレとバスタブが分かれていないのは、ちょっと優雅ではないけれども、仕方がない。)


水を浄化するために、ビタミンCの粉末と重曹を入れてから、お湯に入る。
ついでに、お気に入りのインドのコスメブランドForest Essentialのバスオイルも入れて。


バスタブに浸かりながら、パソコンを開く。


その時の気分で、こうやって文章を書くこともあれば、ネットサーフィンをしたり、音楽を聴いたり。


そんなことをしていると、あっという間に時間は過ぎてしまい、風呂から出る頃には午後1時になっていたりする。


誰かはきっと、私が時間を無駄にしている、と言うだろう。


そうだと思う。でも、私は、この怠惰な時間が好きだし、必要。


海外にいるくせに、一人、バスルームにこもって、自分の世界という、どこにもない場所にいるのは、 堕落していて、優雅で、かつロマンチックだ。


もう私は、バスタブ無しのインド生活なんて送りたくない。







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3 件のコメント:

  1. インドには住めないわ笑

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    1. カナダとかアメリカとかもバスタブ基本無いじゃん

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    2. カナダは自分が住んでたときは普通にあったよ
      まぁでも欧米はバスタブ流行り始めてるから
      インドに比べたらましでしょ

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