2016/07/15

インドの"あのマンション"から超最短距離でのヒッチハイクを体験



hitchhikersunglasses.comより

インドの首都デリーの隣町、グルガオンには、インドに進出している日系企業の多くがオフィスを構えている。そのため、自然とグルガオンに住む日本人人口も多くなる。

大体、日本人が行く場所なんて決まっている。

グルガオン在住日本人行きつけの、あのスーパー。あのレストラン。あの居酒屋。あのパン屋さん。あのショッピングモール・・・具体的に名前を出しても全然問題ないけれども、ここ最近、いつどんな場所で、外国人がテロの標的に曝されるのかが懸念される物騒な時代でもあるので、あえて、具体名は出さない。

行きつけの場所が同じであるならば、住んでいる場所だって基本的に同じだ。あのマンションとか、あのマンションとか、それとも、あのマンションとか。

日本人が多く住むあれらのマンションに対して、思い入れなんて何にもないけれども、特に圧倒的な数の日本人が住む"あのマンション"だけには、嫌な思い出があるので、できれば近づきたくない。

できれば近づきたくない、と言うものの、 年に平均2回くらいは近づく機会が出てくる。"あのマンション"に住む、誰かのホームパーティーに誘われたら、とりあえずは訪問するから。

"あのマンション"は一見、大通りに面しているように見えるものの、大通りに面するゲートから実際のマンションの建物に辿り着くまでには、かなりの距離がある。車で走って5分くらい。歩いたら、15分くらいかかるだろうか。

近くにショッピングモールがあるとはいえ、マンションからショッピングモールに歩いていこうとすると、相当な時間がかかり、あまり立地的に恵まれているとは言えない。でも、"あのマンション"に住む住民たちにとっては、全くもって問題にはならない。なぜなら、住民たちは、インド人なら車を所有しているだろうし、日本人なら、ドライバー付きの車で常に移動しているだろうから。逆に言えば、車を所有するような人たちしか住んでいないマンションなのだ。

困るのは、私のような車を持たない訪問者だ。オートリキシャでマンションのゲートを潜り、建物に辿り着くのだが、何となく劣等感を感じてしまう。こんな場所に、オートリキシャで来ていいものなのかと。例えば、誰かの結婚式に、一人ジーパンを履いて出席するような気分。

知り合いのホームパーティーに呼ばれて、"あのマンション"にリキシャで着くものの、少し早く到着してしまったようだ。早めに部屋に行っても、気まずいだろうから、時間を潰そうと、ロビーのソファーに腰掛けてボーッとする。

さすが日本人が圧倒的に多く住む"あのマンション"だけあって、多くの日本人たちがロビーを行き来するのを見かける。大体、見かけるのは、夫婦だろうと容易に見当がつく日本人カップル達。彼らが手にする買い物バッグから、彼らがどこに行ってきたのかもすぐに分かる。

そろそろ知り合いの部屋に上がっても大丈夫だろうと、移動をする。予定開始時間6時半を少し経ってから部屋に向かっても、まだ人は集まっていない。大体、みんな、予定時間を大幅に過ぎた頃に到着する。

その日は夜に別の用事も入れていたので、全員が揃いそうになった夜9時頃に、先にお暇をする。「僕の車を使っていいよ」と言ってくれる人はいるけれども、ちょうど同じマンションの別の部屋に住む人と合流して出かけることになっていたので、せっかくの申し出を断る。

ロビーで彼と待ち合わせをした時に、気がつく。私も、彼も、車がない。携帯電話からのインターネットが繋がらない。だから、Uberなどの配車サービスアプリを使って車を手配することができない。

まあ、リキシャで行けばいいよね、と気楽に考えるものの、なぜか、マンション付近に本来であれば客引きのために待機しているはずのリキシャが見当たらない。誰かしらマンションまでリキシャで来る人もいるだろうから、リキシャが向かってきたら乗りましょうと、とりあえず大通りに面するゲートに向かって歩き始めるものの、一向にリキシャはやって来ない。

歩くこと5分。リキシャはやって来ず。大通りに辿り着くためだけのために、あと10分ほど歩かなければいけないなんて、なんて面倒臭いんだと感じ、次々と私たちの後ろから通り過ぎていく車を眺めながら、あることを閃く。

ゲートまで、誰かの車に乗っけて行ってもらえばいいんじゃない?

私たちを次々と追い越す車たちは、確実にゲートに向かっている。そして、"あのマンション"から出てきた車を運転している人たちは、危ない人たちじゃない。

私は、何の感情を持たず、ヒッチハイクをするために、ちょうど後ろから来る車に向かって、自分の右手を挙げ合図を出す。すると、それが当たり前のように、私たちの側で車も止まる。

窓越しに、「ゲートまで乗っけてってもらえますか?」と頼めば、「いいよ」との即答をもらう。私たちは「ありがとう」と言い、車に乗り込む。一緒にいた知り合いは、まだインドに来て間もない頃だったので、「こんな出来事ってあるんですね」と驚いている。

インドだったら、これくらいのことなら絶対にしてくれるという確信が私にはあるので、初めてのヒッチハイクがいとも簡単に成功したことに関しては、想定内だとは思うものの、確かに、日本だったら・・・って考えると、これは普通じゃないかもしれない。少なくとも、私がドライバーだったら、絶対に、ヒッチハイクをしている人の側を無視して通り過ぎる。

乗っけてくれたインド人ドライバーは、私たちの行き先を尋ね、その場所なら知っているから送っていけるよ、とは言ってくれたものの、そこまでしてもらう義理はないし、所詮は見ず知らずの人をそこまで信用するわけにはいかない。

というわけで、ゲートに着いたら、私たちは車から降りる。乗車時間、ものの2分。なんとも短い距離でのヒッチハイクだった。

【関連ブログ】
インドでは列車に乗るのもひと騒ぎ 






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